(PDF File)
イエスが誕生してから公的に登場するまでの詳しい事実はあまりありません。公生活以前のイエスの生涯についての記述は、福音書の中にあまりにも少ない。さらに、30年間のイエスの生涯について語られた箇所は、あまりにもイエスの背景を軽んじるものとも言えるでしょう。「この人は、このような知恵と奇跡を行う力をどこから得たのだろう。この人は大工の息子ではないか。母親はマリアといい、兄弟はヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではないか。姉妹たちは皆、我々と一緒に住んでいるではないか。この人はこんなことをすべて、いったいどこから得たのだろう」と。
誕生から洗礼までのイエスの生涯についての言及はあまりありませんが、今週の黙想の中で、私たちはその間のイエスの生涯を辿っていきます。想像力を使って、30年間の隠れていたイエスの生涯を観想しながら、イエスをもっと親密に知るように、イエスと共に対話を行なってください。
新約聖書の中では、大人としてのイエスの姿は殆どすべて取り上げられています。そのようなイエスの姿を参考にしながら、幼子から青少年のイエスの姿を想像することは難しいことでもないでしょう。例えば、神のみ旨を忠実に従うイエスはどのような幼年時代を過ごしただろうか、苦しんでいる人々の気持ちをよく同情していたイエスはどのような少年時代を送っていただろうか、言葉と行いを通して神の愛を常に表していたイエスはどのような青年時代を体験してきただろうか、そういったことに深く触れることは今週の霊操の中心です。人が成長するのに、様々な時代を経て少しずつ自分の性格や生きがいなどは発展していくように、新約聖書の中で描かれているイエスの姿はきっとイエスの30年間の生涯と緊密につながっているに違いありません。
このような祈り方を通して、私たちはますますイエスを知りたいという興味を持たされます。したがって、今度イエスを知りたいだけではなく、彼と親密に結ばれて、彼の使命を与りたいという希望を抱くようになるでしょう。
今週、イエスの青少年時代に心を開きましょう。自分の青少年時代を思い出したと同じように、イエスもきっと幼年時代の時に色々な緊張感や楽しみ時期によって成長されたでしょう。同様に、少しずつ大人になったイエスの姿を見ることによって、私たちもイエスの10歳代・20歳代の夢、疑問点、失敗や成功などを味わうこともできるではないでしょうか。時代と時期によって、きっとイエスは様々な体験をしてきたでしょう。それを味わってみてください。
もし、イエスの隠された30年間の生涯を直接に想像することができなかったら、マリアとヨセフがどのようにイエスを育てていたか、それを想像してみてください。特に、ナザレでのイエスの生活はどのような家庭の中で育てられたかを観想してください。
新約聖書からイエスの言葉と行いについてたくさん聞いたことがあるでしょう。例えば、イエスは捕らわれている人に解放を、圧倒されている人に自由を、貧しい人々に福音を述べ伝えました。また、山上の説教において、神の前で貧しく生きていく人々に幸いの宣言を述べました。人々がご自分の教えとメッセージを受けとめるために、イエスはいくつかの譬えで神の支配について語りました。その一つは毒麦と麦の譬えです。神の支配は刈入れのときまですべての人々の回心を導いてくださいます。イエスは言葉と共に、行いを通して多くの人々に心を触れました。しもべとして、ご自分の使命を弟子たちに示しました。弟子たちの足を洗い、パンとぶどう酒をご自分の体と血に変えて、それをこの世の救いのために捧げました。これらの事実を見ると、大工の息子であるイエスの生涯においてどのようなプロセスや出来事はあったのか、それが私たちの今週の黙想の中心です。
今週、イエスの生涯を親密に触れることによって、私たちは彼ともっと深く結ばれ、日々の生活の中でますますイエスに対する私たちの応えや愛も積極的なものとなるように、その恵みを求めましょう。
祈りの要点
*恵み: 青少年時代のイエスを見つめ、彼の特別な使命とその生き方をじっくりと味わい、知る恵みを願う。
第1~2日(主の奉献、ルカ2:22-38)
- 両親と共に神殿に入っていく(22節)
- シメオンのようにイエスを抱いてみる(28節)、そして彼のことばを味わう(29-32節)
- シメオンのイエスに対する予言のことば(34節)、マリアに対する予言のことば(35節)を味わい、彼らの人生の苦労を想像してみる。
- あるいは女預言者アンナの立場から祈ってみる。
第3~4日(ナザレでの生活、ルカ2:39-40; 51-52)
- 家に戻ってから、両親と幼子イエスの生活を想像して、黙想してみよう。
- イエスが成長していく姿を見てみよう。
- ヨセフとマリアは夫婦として、どのような関わりをしているだろうか。
第5~6日(神殿でのイエス、ルカ2:41-50)
- 3日間、イエスを捜し回るヨセフとマリアの苦しみを味わってみる(44-45節)
- 12歳の知恵者イエスの姿を見てみよう。彼の特別な使命は何か(46-47節)
- イエスが父の家にいるのが当たり前とはどういうことだろうか(48-50節)
第7日(反復)
- うまく祈れたところ、あるいはうまく祈れなかったところに戻って、そこを味わい直す。
他の聖書箇所
- ルカ2:13-23、マタイ2:13-23,
- ヘブライ人の手紙1:1-2

